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2027年問題

蛍光灯2027年問題とは|いつ何が製造禁止になるのか、種類別に整理

「2027年問題」と呼ばれていますが、実際の期限は蛍光灯の種類ごとに違います。電球形はすでに2026年1月から製造禁止済み、直管形と丸形は2028年1月から。使用が禁止されるわけではない点も含めて、環境省の公表内容にもとづいて整理します。

LED工事ナビ編集部公開 2026年8月6日時点の情報
目次
  1. そもそも何が決まったのか
  2. 種類別の期限一覧
  3. 「製造禁止」と「使用禁止」は別のこと
  4. 法律の期限より、メーカーの終了時期のほうが早い
  5. 買いだめではなく、交換の順番を決める
  6. 結局どうすればいいか

照明の話題で「蛍光灯の2027年問題」という言葉を見かけることが増えました。ただ、この呼び方は少し大雑把です。実際には、蛍光灯の種類ごとに製造・輸出入が禁止される日が違い、早いものはすでに禁止済み、遅いものは2028年1月からです。しかも禁止されるのは「作ること・輸出入すること」であって、いま天井についている蛍光灯を使い続けることが違法になるわけではありません。この記事では、環境省が公表している内容にもとづいて、何がいつまでなのかを種類別に整理します。

そもそも何が決まったのか

根拠になっているのは「水銀に関する水俣条約」と、それを国内で実施する「水銀による環境の汚染の防止に関する法律(水銀汚染防止法)」です。水俣条約は、水銀が人の健康や環境に与えるリスクを減らすための国際的な取り決めで、日本もこれに参加しています。蛍光灯は発光のしくみ上、内部に少量の水銀を使っているため、この条約の対象になりました。

2023年に開かれた締約国会議で、一般照明用の蛍光ランプについて製造と輸出入を段階的に廃止することが決まり、日本でも水銀汚染防止法にもとづいて期日が定められました。ポイントは「一律に2027年末」ではなく、ランプの形と中身によって期日が分かれていることです。ここを取り違えると、まだ余裕があると思っていた照明が先に手に入らなくなる、という事態が起こります。

種類別の期限一覧

環境省が公表している期日は次のとおりです。電球形蛍光ランプは2026年1月1日より禁止(ただし30Wを超えるものは2027年1月1日より禁止)。コンパクト形蛍光ランプは2027年1月1日より禁止。直管形蛍光ランプは2028年1月1日より禁止(ハロりん酸塩を主成分とする蛍光体を用いたものは2027年1月1日より禁止)。環形(丸形)蛍光ランプも同じく2028年1月1日より禁止で、ハロりん酸塩を主成分とするものは2027年1月1日より禁止です(2026-08-06時点)。

この記事を公開している時点で、すでに電球形蛍光ランプは製造禁止の期日を過ぎています。ダウンライトや電球ソケットに電球形蛍光灯を使っている場所は、切れたときに同じものを買い直せない可能性が高いということです。また、名前が似ていて紛らわしいのですが、「電球形」と「コンパクト形」は別のものとして扱われ、期日も1年違います。ご自宅や店舗の照明がどれに当たるかは、ランプに印字された型番で判断できます。判断がつかない場合は、無理に自分で決めず、電気工事の業者に写真を見せて確認するのが確実です。

なお、一般照明用の高圧水銀ランプ(いわゆる水銀灯)については、蛍光灯より先に規制が始まっており、2021年1月1日から製造・輸出入が禁止されています。工場や倉庫、駐車場の高い天井で使われているタイプがこれに当たります。すでに新品が手に入らない状態が5年以上続いているため、球切れをきっかけに交換を迫られるケースが実際に起きています。

「製造禁止」と「使用禁止」は別のこと

ここは誤解が多いところなので、はっきりさせておきます。禁止されるのは製造と輸出入であって、使用や販売、購入ではありません。環境省も、いま使っている蛍光ランプをただちに使えなくするものではないと説明したうえで、蛍光ランプからLED照明への計画的な交換を呼びかけています。つまり「明日から違法になるので急いで替えてください」という話ではありません。

では何が問題なのかというと、供給が止まることそのものです。新しく作られなくなれば、市場に出回っている在庫がなくなった時点で手に入らなくなります。照明は切れてから慌てて探すものなので、「切れた日に代わりが売っていない」という形で影響が出ます。事務所や店舗のように同じ器具が何十台も並んでいる場所では、これが一斉に起こりうるという点も見落とせません。

法律の期限より、メーカーの終了時期のほうが早い

もうひとつ、期日を考えるうえで重要な事実があります。主要メーカーは法律上の期限を待たずに製造を終える予定を公表しています。パナソニックと東芝ライテックは、いずれも2027年9月末までに蛍光ランプの全品種の製造を終了すると発表しています(2026-08-06時点)。直管形の法律上の期限は2028年1月ですが、実際に工場で作られなくなるのはその数か月前ということです。

そこから在庫が流通し、店頭や問屋から消えていくまでにはさらに時間差があります。逆にいえば、期限が近づくほど需要が集中し、必要なときに必要な本数が揃わない場面が出てきます。「2028年まで大丈夫」と考えるのではなく、遅くともメーカーの製造終了時期を基準に計画を立てるほうが安全です。

買いだめではなく、交換の順番を決める

在庫が心配だからといって蛍光灯を大量に買い置きするのは、あまり良い方法とは言えません。蛍光灯は保管中にも劣化しますし、そもそも器具そのもの(安定器を含む)にも寿命があります。一般に照明器具の交換推奨時期は設置から10年程度とされており、ランプだけ新品にしても器具側が先に寿命を迎えれば、結局工事が必要になります。買いだめは、その場しのぎのために保管場所と費用を先に使ってしまう選択になりがちです。

現実的なのは、交換の順番を決めておくことです。判断の材料は3つあります。第一に「点灯時間が長い場所かどうか」。長時間つけている照明ほどLED化による電気代の削減額が大きく、費用を回収しやすくなります。第二に「切れたときに困る場所かどうか」。店舗の売り場や作業台の上など、暗くなると業務が止まる場所は優先度が高くなります。第三に「器具の設置年」。10年を大きく超えている器具は、ランプだけの交換ではなく器具ごとの更新を検討する時期に来ています。

結局どうすればいいか

やることは4つです。第一に、いま使っている照明がどの種類なのかを確認します。電球形・コンパクト形・直管形・環形のどれかで期日が変わり、電球形はすでに製造禁止済みです。第二に、期日を「2027年」とひとくくりにせず、直管形・環形は2028年1月、コンパクト形は2027年1月、と分けて把握します。第三に、法律の期限ではなくメーカーの製造終了時期(主要各社は2027年9月末を予定)を基準に、いつまでに手当てするかを決めます。第四に、点灯時間の長い場所・切れると困る場所・器具が古い場所から順に交換の計画を立てます。

なお、この記事に書いた期日や各社の予定は、今後の改正や各社の判断で変わる可能性があります。実際に工事や購入を判断する際は、環境省の案内やメーカーの公式発表など、記事末の出典で最新の内容をあわせてご確認ください(2026-08-06時点の情報です)。

出典・参考

官公庁など一次情報を中心に確認しています(確認日を併記)。

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