LED工事ナビby VANECT
照明の選び方

明るさの選び方|ルーメン(lm)とワット(W)を取り違えない

蛍光灯は「40W形」と呼ばれてきましたが、LEDでは同じワット数でも明るさが違います。明るさを表すのはルーメン。暗くなったと後悔しないための、比べ方と目安をまとめます。

LED工事ナビ編集部公開 2026年8月6日時点の情報
目次
  1. ワットは「使う電気の量」、ルーメンは「出る光の量」
  2. 「◯W形相当」という表記の落とし穴
  3. 目安になるルーメンの値
  4. ルーメンだけでは決まらないこと
  5. 部屋の条件でも変わる
  6. 結局どうすればいいか

LED化でいちばん多い後悔が「前より暗くなった」です。原因のほとんどは、明るさの単位を取り違えていることにあります。長らく蛍光灯は「40W形」「20W形」というワット数で呼ばれてきたため、同じ感覚でLEDを選ぶと明るさがずれます。この記事では、正しい比べ方を説明します。

ワットは「使う電気の量」、ルーメンは「出る光の量」

ワット(W)は消費電力、つまり使う電気の量を表す単位です。ルーメン(lm)は光束、つまり出てくる光の量を表す単位です。この2つは別物です。

蛍光灯の時代は、同じ規格の製品どうしなら「ワット数が大きい=明るい」という関係が概ね成り立っていたため、ワット数が明るさの代わりに使われてきました。しかしLEDは、同じ光の量を少ない電気で作れます。つまり「40W形相当」と書かれたLEDが実際に何ワットを消費するかは製品によって違い、そして重要なのは、出てくる光の量も製品によって違うということです。

したがって、比べるべきなのはルーメンです。いま使っているランプのルーメンと、候補のLEDのルーメンを見比べれば、明るくなるのか暗くなるのかがわかります。ルーメンは製品のパッケージや仕様書に必ず記載されています。

「◯W形相当」という表記の落とし穴

LED製品には「40W形相当」「60W形相当」といった表記がよく使われます。これは購入時の目安として便利ですが、注意が必要です。

ひとつは、この「相当」の基準が製品によって幅を持つことです。同じ「40W形相当」でも、実際のルーメンが製品間で違うことがあります。もうひとつは、比較対象が明示されていない場合があることです。白熱電球の40W形なのか、蛍光灯の40W形なのかで、元の明るさがまったく違います。

したがって「◯W形相当」は目安として受け取り、最終的な判断はルーメンの数値で行ってください。

目安になるルーメンの値

正確には製品の仕様書を確認すべきですが、選ぶ前の見当をつけるための目安はあります。

住宅の電球ソケットでは、白熱電球の40W形がおよそ485ルーメン、60W形がおよそ810ルーメン、100W形がおよそ1520ルーメンとされています。LED電球のパッケージにも、この対応で表記されていることが一般的です。

事務所の直管蛍光灯では、40W形の1本がおおむね3000ルーメン前後、20W形が1200ルーメン前後です。ただし製品の世代や種類(Hf形かどうか、三波長形かどうか)で差があるため、いま使っているランプの型番から実際の値を調べるほうが確実です。

住宅のシーリングライトは「◯畳用」という表記で選ぶのが一般的で、これは畳数に応じた必要な光束の目安が定められているためです。8畳用なら3300〜4300ルーメン程度が目安とされています。

ルーメンだけでは決まらないこと

同じルーメンでも、体感の明るさが違うことがあります。理由は光の広がり方(配光)です。

蛍光灯は細長い管の全体から光が出るため、天井にも壁にも光が回ります。一方、LEDは製品によっては光が下方向に集中します。同じルーメンでも、机の上は明るくなるのに、天井や壁が暗いままだと、部屋全体としては暗い印象になります。事務所や住宅の居室では、天井や壁にも光が回るタイプを選ぶと違和感が少なくなります。

また、器具のカバーの有無でも変わります。カバー付きの器具では、カバーを通るときに光が減衰します。ランプ単体のルーメンと、器具から実際に出る光の量は違うということです。器具ごと交換する場合は、器具としての光束が仕様書に書かれているので、そちらを見てください。

部屋の条件でも変わる

同じ照明でも、部屋の条件によって明るさの感じ方が変わります。壁と天井が白い部屋は光が反射して明るく感じ、濃い色の内装では光が吸収されて暗く感じます。家具が多い部屋、天井が高い部屋も暗く感じやすくなります。

このため、既存と同じルーメンにしたのに暗く感じる、という事態もありえます。内装を変えたばかりの場合や、天井が高い場所では、ワンランク明るいものを選ぶか、調光で明るさを調整できる製品にしておくと安全です。

結局どうすればいいか

第一に、明るさを比べるのはワットではなくルーメンです。第二に、「◯W形相当」は目安として受け取り、実際のルーメンの数値で判断します。第三に、いま使っているランプの型番から現在のルーメンを調べ、候補の製品と見比べてください。第四に、同じルーメンでも配光によって体感が変わるため、事務所や居室では天井や壁にも光が回るタイプを選ぶと違和感が少なくなります。第五に、内装が濃い色の部屋、天井が高い部屋、家具の多い部屋では、少し明るめを選ぶか調光対応にしておくと安全です(2026-08-06時点の情報です)。

出典・参考

官公庁など一次情報を中心に確認しています(確認日を併記)。

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