LED工事ナビby VANECT
費用と相場店舗・オフィス向け

店舗のLED化費用はいくらか|坪数・灯数別の考え方と、営業を止めない進め方

店舗のLED化費用は「坪数」ではなく「灯数と天井の条件」で決まります。飲食店・物販・サロンでよくある構成を例に、費用の考え方と、営業への影響を最小にする段取りを説明します。

LED工事ナビ編集部公開 2026年8月6日時点の情報
目次
  1. 費用を決める4つの要素
  2. 業種別によくある構成
  3. 営業を止めずに工事する方法
  4. 分けて工事するか、一度に終わらせるか
  5. テナントの場合に確認すること
  6. 結局どうすればいいか

店舗のLED化について「20坪だといくらですか」と聞かれることがあります。しかし坪数だけでは金額を出せません。同じ20坪でも、天井にダウンライトが30個ある店と、直管の器具が8台だけの店では、必要な工事も費用もまったく違うからです。費用を決めるのは、灯数・器具の種類・天井の条件・作業できる時間帯の4つです。

費用を決める4つの要素

第一に灯数です。器具1台あたりの単価に台数を掛けたものが基礎になります。第二に器具の種類です。直管の器具、ダウンライト、スポットライト、ペンダントでは、それぞれ工事の手間が違います。第三に天井の条件です。天井が高い、器具が埋め込まれている、天井裏に入れないといった条件があると作業が難しくなります。第四に作業できる時間帯です。営業中に作業できない場合、夜間や定休日の工事となり割増が加わります。

参考として、VANECT では蛍光灯からLEDへの切り替えを、安定器バイパスの改修で1台あたり6,000円から、器具ごとの交換で12,500円から、LEDダウンライトの新設・増設を9,000円からとしています(2026-08-06時点。現地の状況により変わります)。これに出張費・処分費が加わりますが、VANECT の申込サイトではそれらを含めた価格で提示しています。

業種別によくある構成

飲食店では、客席のダウンライトやペンダント、厨房の直管、看板やサインの照明という構成が多くなります。客席は雰囲気を左右するため、明るさだけでなく色温度と演色性の選択が重要です。厨房は明るさと清掃のしやすさが優先されます。

物販店では、全体を照らすベース照明と、商品を照らすスポットライトの組み合わせが一般的です。商品の色を正しく見せるため、演色性の高い製品を選ぶ価値があります。とくにアパレルや食品では、演色性の差が売り場の印象に直結します。

サロン・美容室では、鏡前の照明が仕上がりの見え方を決めます。顔に影が出ない配置と、肌の色が自然に見える色温度・演色性が求められます。ここだけは費用より品質を優先したほうがよい部分です。

いずれの業種でも、バックヤードや事務スペースの照明は明るさ優先で選べば十分です。費用を抑えるなら、客の目に触れない場所は標準的な製品にする、という配分が現実的です。

営業を止めずに工事する方法

店舗でもっとも気にされるのが、工事中の営業です。方法は3つあります。

第一に、閉店後の夜間工事。もっとも一般的で、営業への影響がありません。ただし時間外の割増が加わります。第二に、定休日にまとめて作業する方法。割増が夜間より抑えられる場合があり、1日で終わる規模であればこれが有利です。第三に、営業時間中にエリアを区切って進める方法。客席の一部だけを閉じて作業し、順に移動していきます。割増はかかりませんが、工期が延び、作業中の見た目や音が客に影響します。

どれが適切かは、店の規模と客の入り方によります。ランチとディナーの間に長い休憩がある飲食店なら、その時間を使う方法もあります。見積もりを依頼するときに、営業時間と休憩時間、定休日を先に伝えておくと、無駄のない工程を組んでもらえます。

分けて工事するか、一度に終わらせるか

予算の都合で分割を検討することがあります。判断の材料は2つです。

ひとつは出張費と段取りの費用です。工事を2回に分ければ、これらが2回分かかります。台数が多い場合は1回にまとめたほうが総額は下がります。もうひとつは電気代の削減が始まる時期です。早く替えた場所から削減が始まるため、点灯時間の長い場所を先に替えると、その差額が次の工事の資金になります。

現実的な進め方は、点灯時間が長く客の目に触れる場所(客席・売り場)を先に、バックヤードや使用頻度の低い場所を後に回すことです。ただし分割する場合でも、見積もりは全体で取っておくと、総額の見通しが立ちます。

テナントの場合に確認すること

賃借している店舗では、照明が誰の所有物かを確認する必要があります。建物に最初から付いている照明(貸主の設備)なのか、入居時に自分で設置したもの(借主の設備)なのかで、費用負担も原状回復の扱いも変わります。

貸主の設備であれば、交換には貸主の承諾が必要な場合があります。逆に、貸主側の負担で更新してもらえる可能性もあります。借主の設備であれば自由に交換できますが、退去時に原状回復を求められるかどうかを契約書で確認してください。工事を進める前に、この確認をしておくとトラブルを避けられます。

結局どうすればいいか

第一に、費用は坪数ではなく灯数・器具の種類・天井の条件・作業時間帯で決まると理解します。第二に、まず店内の器具を種類別に数えます。この一覧があれば正確な見積もりが早く出ます。第三に、客の目に触れる場所は明るさに加えて色温度と演色性を重視し、バックヤードは標準品で費用を抑える、という配分が現実的です。第四に、営業への影響は夜間・定休日・エリア分割の3通りで対応できます。営業時間と定休日を先に伝えてください。第五に、テナントの場合は照明が貸主の設備か借主の設備かを契約書で確認してから進めます。金額は2026-08-06時点のもので、現地の状況により変わります。

出典・参考

官公庁など一次情報を中心に確認しています(確認日を併記)。

この記事は参考になりましたか?

いただいた声は、今後の記事づくりの参考にします。

関連記事

費用と相場

LED化の費用は「どこまで替えるか」で大きく変わります。ランプだけ、配線を改修して既存器具を使う、器具ごと替える。この3つの違いと、それぞれの費用感、どれを選ぶべきかの判断基準をまとめます。

店舗・オフィス店舗・オフィス

店舗のLED化でいちばん気になるのが営業への影響です。夜間工事・定休日工事・エリア分割の3つの方法について、費用と工期の違い、事前に伝えるべき情報を整理します。

費用と相場

「電気代が半分になる」といった説明をうのみにせず、自分の建物の条件で計算する方法を説明します。必要なのは消費電力・台数・点灯時間・電気料金単価の4つだけ。式と代表的な数値を示します。

店舗・オフィス店舗・オフィス

鏡前の照明は、施術の判断と仕上がりの印象を左右します。顔に影を作らない配置、髪と肌の色が正しく見える演色性、シャンプー台やレジ周りの要件を場所別に整理します。

照明の選び方店舗・オフィス

同じ明るさ・同じ色温度でも、商品や料理の見え方はまったく違うことがあります。その差を決めるのが演色性です。Raという数値の意味と、業種別にどこまで必要かを説明します。

店舗・オフィス店舗・オフィス

客席・テーブル・厨房で必要な照明はまったく違います。料理が魅力的に見える色温度と演色性、席が居心地よく感じられる明るさの配分、厨房の衛生面での要件を分けて説明します。

費用と相場の記事

このカテゴリをもっと見る
費用と相場ご家庭

自分で交換できる場所と、電気工事士に頼む必要がある場所では費用がまったく違います。住宅でよくある照明ごとに、どちらに当たるのかと費用の目安、まとめて頼むと安くなる理由を説明します。

費用と相場店舗・オフィス

照明工事の見積もりで比べるべきは本体価格ではなく総額です。器具代・工賃・出張費・処分費・高所作業・夜間割増。どれが含まれ、どれが別途なのか。抜けやすい項目を1つずつ確認します。

費用と相場

複数社から見積もりを取っても、見るべき場所がわからなければ金額の大小しか比べられません。工事方式・製品の仕様・保証・工程・追加条件の5項目で見比べる方法と、危ないサインを説明します。

費用と相場店舗・オフィス

事務所でいちばん多い直管40W形の器具について、台数別の費用感と、LEDにしたときに暗く感じないための基準を説明します。JISの照度基準と、器具の配置を変えずに済ませる方法も含めて整理します。